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在庫管理のよくあるミス|改善策は?

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病院内では、ディスポ製品、滅菌ガーゼ、注射器などの医療材料を適切に管理する必要があります。仕入れや保管、払い出しや在庫管理、再発注などにミスがあると、治療や手術に支障が出てしまうためです。

本ページでは、病院内の在庫管理で起こりやすいミスや、実際に在庫管理で失敗した事例を踏まえ、ミスを防ぐ方法と改善策を解説します。

病院内の在庫管理で
よくあるミス

大きく分けて
4パターンに分類される

  • 治療・手術の中断につながる在庫切れ
  • コスト増大や保管スペース圧迫につながる過剰在庫
  • 医療事故・ヒヤリハットの原因となる使用期限切れ
  • 院内監査・医療事故調査時の指摘対象となる入出庫記録不備

主に、誤カウントや記録ミスが起こりやすい手作業の管理体制で発生します。管理ルールが統一されていない場合も、担当者ごとの精度に差が生まれるため、ミスが発生しやすくなります。

また、病院の職員は多忙なため、限られた時間で管理作業をしていることも要因です。

在庫管理における
病院の失敗事例

在庫が見つからず
欠品・過剰発注が常態化

適正在庫を把握せず、現場から依頼されたものを発注していた病院の失敗事例です。保管場所や払い出しを管理していなかったため、必要物品の所在確認に多くの時間を要し、業務効率が著しく低下重複購入する無駄も発生していました。

また、「なくなったら業務が滞る」という不安や、何度も発注する手間がストレスになり、過剰発注が常態化。どこに何があるかわからないため、新任者への教育や引継ぎが困難な状況となっていました。

アナログ管理で
期限切れ在庫が大量発生

消化器専門病院における在庫管理の失敗事例です。注射器などの医療消耗品を手書きで管理していたため、職員の業務が大幅に圧迫されていました。

また、先入れ先出しを徹底していなかったため、棚卸しの度に大量の期限切れ在庫が発生。そのまま放置すると医療事故につながるリスクがあるため、未使用品を処分する手間とコストがかかっていました。

管理方法の属人化により
教育コストが増大

美容皮膚科における在庫管理の失敗事例です。看護師が通常業務と兼任で在庫管理を担当していましたが、人の入れ替わりが頻発。その度に発生する引継ぎと新人への説明コストが、現場の大きな負担となっていました。

管理方法が標準化されず属人化していたため、退職と非効率な教育を繰り返す「負のスパイラル」に陥っていたケースです。

病院内の在庫管理ミスを
防ぐ方法

1.病院内の運用ルールと
管理体制を整備する

すぐに始められるのは「属人化の排除」です。物品の受け入れから保管、払い出し、記録までの作業フローを言語化。運用ルールのマニュアルを作成して、誰が担当しても同じ品質で運用できる仕組みを整えます。

また、部門ごとに担当者や管理責任者を設定することで、業務に対する当事者意識が高まり、記録漏れや作業の抜け漏れ防止に繋がります。

2.在庫管理システムを導入する

数え間違いや入力ミスといったヒューマンエラーを根本的に断つためには、アナログ管理から脱却するしかありません。在庫管理システムを導入すれば、数量の正確性を担保しながら業務効率化を図れます。

例えば、バーコード/RFIDによる自動記録機能、自動発注機能、有効期限アラート機能などを搭載しているシステムを活用すると良いでしょう。

3.在庫管理を業務委託する

業務委託は、管理する医療材料の数や種類が膨大な場合、または人員不足で在庫管理が追いつかない場合に有効です。医療分野では、院内物流の最適化を目的とするSPD(Supply Processing and Distribution)の仕組みを、外部業者が運用代行するサービスが注目されています。

物品の購入や価格交渉、院内倉庫での在庫管理、各部署への補充までを一括して依頼することが可能。在庫管理業務から解放され、本来の業務に集中できます。

編集チームまとめ

医療機関における在庫管理は、一般的な企業の在庫管理以上に正確さが求められます。一つのミスが、治療や手術に支障をきたす可能性もあるためです。

しかし、医療職は本来の専門業務に追われており、在庫管理に多くの工数を割く余裕がないのが実情。まずは院内体制を見直しつつ、必要時には外部のリソースを活用して、持続可能な医療現場を築いていきましょう。

当サイトでは、SPDの業務委託におすすめの事業者を厳選して紹介しているので、在庫管理に工数がかかっている場合は併せてご参照ください。

RECOMMENDED

目的別
SPDサービス事業者3選

ここでは、SPDサービス導入のよくある目的別に各事業者の強み、他社との違いやおすすめの病院をまとめました。

在庫・発注管理の
見直しによる
診療材料費の削減

DALI

  • 使用実績を正確かつリアルタイムに読み取るRFIDタグを利用し、
    期限切れロスの削減を実現
  •                                
  • 中立的な非ディーラー系SPD専門事業者として、メーカーからのコスト
    削減提案を引き出し、年間約400万円を削減※1
例えばこのような病院に
  • SPDを委託しているものの
    費用対
    効果が見合わない
  • 診療材料委員会が形骸化し
    十分に機能していない
対応しているSPDサービス
  • 医療材料
  • 医薬品
  • 医療機器
  • 滅菌
  • 日用品
  • リネン
手術室を含めた
スタッフの業務軽減

エア・ウォーター

  • 滅菌サービス事業を行う強みを活かし、滅菌器材の回収・洗浄・
    滅菌・供給もあわせて実施可能
  • 手術室・心臓カテーテル室の周辺業務の代行により、専門業務への傾注を
    サポート
例えばこのような病院に
  • 手術室・滅菌業務・SPD管理が
    分断されていて非効率
  • 看護師・材料室スタッフの
    残業や
    業務過多が課題
対応しているSPDサービス
  • 医療材料
  • 医薬品
  • 医療機器
  • 滅菌
  • 日用品
  • リネン
院内倉庫の
見直しによる
倉庫スペース削減

エム・シー・ヘルスケア

  • 医療系商社としての全国物流網を活かし、各地に院外倉庫を保有。
    院内スペースの有効活用や、より柔軟な在庫管理をサポート
  • 病院建替・新築移転事業に対するマネジメント支援も可能なため、スペースの
    有効活用
    に対応可能
例えばこのような病院に
  • 保管スペースを空けて、診療・療養スペースに転用したい
  • 倉庫内の備品配置が煩雑で、
    在庫管理の効率が低下
対応しているSPDサービス
  • 医療材料
  • 医薬品
  • 医療機器
  • 滅菌
  • 日用品
  • リネン
※1参照元:DALI公式HP(https://dali-inc.co.jp/service/spd/)
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